蓬松養生院(旧・柳原はりきゅう院)

「森立之研究会」や「伝統医療游の会」など、伝統医学の古典考証や研究を綴ります。

2020年02月

当院の熨法について➄、灸熨法-5

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 前回は、2015年2月1日の段階で使用していた最初の試作陶器の事に少し触れたのですが、この頃は失敗の連続で、余り良い思い出は有りません。陶器の改善だけでなく、それに詰める燃料も再考・改善する必要が有ります。考えて見れば、薪が燃える時は煙が凄く立っても、炭なら無煙は当たり前ですね。その事から、減煙の工夫をするには炭を粉末にして混ぜて「煙と臭い」も二次的に完全燃焼させれば良いのでは?と想い付きコーヒーミルやミキサーを使用して色々な炭と混ぜ物をしては、燃焼実験を繰り返しました。
 今回貼る写真は、同年4月末の退職まで試作を重ねた中では、一番良い形に偶然できた物で、使い心地が良く比較的長期間使用しました。制作を依頼していた陶芸家さんが当方の話に興味を示し聞く耳を持って下さったので、個々の燃焼器にピッタリサイズの火消し壺も作って頂ける様に成ったのです。(灸熨法-6へ続く)


当院の熨法について➃、灸熨法-4

前回は、最初に外注試作した陶器の事を書きましたが、個人のFacebookにも写っている物が在ったのでこちらに貼って置きます。これは平成27年2月1日に練馬総合病院で開催された第2回病鍼連携治療研究会での写真です。講義中の私の脇の長机の上に置かれた陶器が小さく写っております。この時は点火して「こんな治療もしてます」とチョットだけ実演したと記憶しております。
 同年の4月末の退職だったので、私はまだ光和学園の付属はりきゅう院に勤務・治療していたのですが、新しく始めた特殊な灸法に伴う「煙と臭い」に対する苦情が、患者様と謂うよりもスタッフ側から多く寄せられたので、この頃は「何とかその解決法が無いものか?」と常に考えていました。減煙の工夫を始めたのですが、なかなか思うようには改善されませんでした。(灸熨法-5へ続く)20150201練馬10978472_618770571561127_6585494578909727816_n

当院の熨法について③、灸熨法-3

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 前回に続いて写真の二枚目を再掲します。写っているのは、左側に在るのが最初に陶製サポーターの形状に似せて作って見た「木製の管」です。これならば同様の太さの竹で作れば、もっと簡単に代用品が出来るのでは?と思いやって見た事も有りますが、どちらも直ぐに焼け崩れて行くので、長期使用が可能な道具とは成りませんでした。
 右側の薄青色の物は、当時患者様だった陶芸家さんに御願いして作成した陶器です。元の記事に「粗艾を陶製ホルダーに詰めて燃やし使用できた事から発想を得て、自分なりに工夫を重ねて来ました。」と書いたのですが、元の陶製サポーターの形状よりこの陶器はとても太いので、火熱が強力すぎて扱い方が難しくなりました。まずピッタリサイズの火消し壺の代用品が見つから無い事に困りました。一般的なサイズの大きな火消し壺だとなかなか酸欠にならず、貴重な燃料がドンドン燃えてしまいます。仕方なく水を入れた灰皿で消火すると、今度はそれが乾燥するまで着火出来なく成ります。それが嫌で水を少な目にすると知らぬ間に後から再燃して、気が付くと詰めた燃料が全部燃え切っていて、灰皿を置いたステンレス製ワゴンまで迂闊に触ると火傷しそうな程熱くなっている、等々で実用品としては未だお粗末な段階です。(灸熨法-4へ続く)

当院の熨法について➁、灸熨法-2

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前回はFacebook「柳原はりきゅう院」から2016年8月7日の投稿を貼り直したのですが、その付随写真5枚の内の一枚を再掲します。写っているのは、左側に在るのがネパール棒灸(単価は二千円前後だったか?)で、右側の赤茶色の物は火消し壺を兼ねた灰皿です。その受け皿に横たえた棒灸の燃焼側に嵌めてあるのが陶器のサポーターです。(灸熨法-3へ続く)

当院の熨法について➀、灸熨法-1

 Facebook「柳原はりきゅう院」は公開設定です。関連する投稿に掻い摘まんで解説を加えながらこちらのブログに貼り直して行きますが、時系列はそちらの投稿欄も見て頂く方が判り易いかと思います。2016年8月7日の記事では「ネパール棒灸は、手拭いを畳んで置いた上から点火した棒灸を押し当てて施術します。しかし、棒灸は輸入品で高価です。そこで粗艾をこの陶製ホルダーに直接詰めて燃やして見ても、少し困難では有りますが、使用できた事から発想を得て、自分なりに工夫を重ねて来ました。」となっております。
 私の熨法研究のキッカケとなった「ネパール棒灸」体験を思い出してみます。私の個人アカウントにも記録は無かったので正確な日時は判らないのですが、2013年7月から都師会館(東京都はりきゅう按摩マッサージ指圧師会会館)での松田博公先生の月に一度の講座を受講し始めたので、同年か次の2014年頃の事だったと思います。
 上京したある時、せっかくここまで来たのだからと、都師会館と同じ神田に在るお灸の道具屋さん「三景」で開催されていた畑美奈栄先生の勉強会に参加させて頂いたのが「灸熨法?」(当方の勝手な分類・呼称にて話を続けさせて頂きます)との出会いでした。慣れない受講生同士が交互に施術して練習をしたのですが、畑先生の教えて下さる方法が私にはとにかく気持ちが良くて、身体の強ばりがまるで温泉の様な温かさと共に緩んで行って、抑圧されていた疲労感がドッと出て来た様に感じてヘロヘロの脱力状態に成ってしまい、その時は普通に歩く事やただ立って居る事も辛く感じる程でした。(灸熨法-2へ続く)
プロフィール
山口秀敏

関東鍼灸専門学校卒

東京医療専門学校
 鍼灸教員養成科卒

信州医療福祉専門学校付属
光和はりきゅう院 元院長

2000年に岡田研吉氏、岩井祐泉氏と森立之研究会を発足し、現在は事務局長兼講師。

「伝統医療 游の会」を会長・松田博公先生、副会長、故・杉山勲先生・足立繁久先生達と設立し、事務局長兼講師。



長野市若穂の鍼灸院
長野市若穂綿内  
8568-8
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(個別指導塾まつがく若穂教室様と同じ建物です)


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